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志を抱いて政治家の道を目指し、選挙に立候補を考えている。非常に立派なことだと思います。しかし、そのための準備はきちんとできていますか? 自分一人で決断したりはしていないでしょうか。
選挙で戦い、そして勝つためには様々な事前の準備が必要です。準備の中には専門家などに相談できるものもあるでしょう。でも、あなただけしかできない準備だってあるのです。
今回はそんな出馬前の事前準備について、何点かピックアップしてお話しして行きます。
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いざ選挙へ立候補、と決意したのは大変立派です。ですが、そのせっかくの志を自分の中に秘めたままにしていませんか? あなたのご家族はその決意を受け止めてくれましたか?
ご家族の理解を得ると言うのは、簡単そうに思えて結構大変です。あなたがどれだけ真剣に考えているか、前々からお話ししておかなければ、急に言い出してもなかなか理解はしてくれないでしょう。
選挙に出馬するとなると、そのための資金も必要になりますよね。それらについて、きちんと家族を説得できますか? 反対されても関係ない! 自分自身の問題だから、と思っていませんか?
前々からお話しして準備して、お金の問題もクリアして・・・と言うのは、実はそのままご自身の選挙活動にも当てはまることなんです。
選挙に出る前から、周囲や地域の人々に対して地ならしをして、理解や支持を得て後援会を立ち上げ、そのための資金もきちんと用意できて、初めて選挙に出馬できると思いませんか?
一番身近な存在である家族への根回しも十分ではないとしたら、出馬の準備が本当にできているのか、ちょっと不安に感じてしまいます。
2016年に行われた東京都知事選。素足に革靴がトレードマークのとある俳優が出馬宣言をしましたが、妻からは反対されていたと言います。直接の因果関係があったかは分かりませんが、結果としてこの俳優は出馬を断念しました。
もちろん政党の支持が得られなかったなどの理由が大きいとは思いますが、選挙の出馬に際して家族の同意が得られていないと言う事が、どのようなイメージを持つのか分かりますよね。
家族の説得が選挙戦の試金石と言うのも、ご理解いただけるのではないでしょうか。
ご家族があなたの出馬に賛同し、お手伝いをしてくれるとしたら、それはそのままあなたの陣営の士気にも影響して来ます。
選挙事務所には多くのボランディアスタッフが詰めかけますが、その中で一生懸命お手伝いをしてくれる家族の姿があれば、スタッフの士気も否が応でも高まるというもの。
士気の高いスタッフに支えられた選挙戦は、そのままあなたのイメージにも繋がります。元気の良い陣営であれば、候補者への支持も自然と高まるのではないでしょうか。
また留守になりがちな選挙事務所に詰めるのは、やはり家族であることが多いようです。訪れる人から見ても、見ず知らずのボランティアスタッフよりも、候補者の家族が出迎えてくれた方が安心感があるでしょう。
統計を取ったわけではありませんが、家族の反対を押し切って出馬した候補者の当選確率は、あまり高いものではないようです。
選挙への出馬と家族の関係、お分かりいただけましたか?
家族の理解も得られたとして、次にしておくべき準備はなんでしょう。今も昔も戦の常道と言えば、敵を知り己を知ること、あとは地の利を得ることです。具体的に地の利とは、あなたの出馬する選挙区について知ること、と言えます。
これを今風に言い換えれば、選挙区のマーケティングはできているか、と言うことです。マーケティングの対象データとしては様々なものが挙げられます。
例えば人口や有権者の数、その年齢層、その地区の投票率などなど。これらをきちんと分析して、その選挙区に合った戦術を立てなければなりません。
昔からの住宅街で若者が都市部へ流出し、高齢の方ばかりが住んでいる地域であれば、高齢者への福祉についての政策をアピールした方が良いでしょうし、逆に新興住宅街で若い家族が多いのであれば、子育て支援などをアピールするべきでしょう。
もちろん各地域がそれ程単純な人口構成になっているわけはありません。ケースバイケースでそれぞれの地域をリサーチして、適切なアピールを行うことが重要です。
一昔前の選挙戦略や、昔のデータなどに頼っていてはいけません。今の時代、選挙で必要なのはビジネスと同じく、緻密なマーケティング戦略と、それを実行に移す能力なのです。
出馬に際して重要なのは、もちろんあなたの政策です。ただしその政策も「地域を良くしたい!」と言うような、具体性のないアバウトなものではいけません。
具体的にどのような政治的な課題を、どのような方策で解決したいのか。そしてそれを他の人に自分の言葉で説明して理解を得られるのかどうか、今一度検討してみてください。
与党を批判することは悪い事ではありません。ですが異口同音に、与党の首班を貶める言葉だけを連呼する野党では、何がしたいのか分かりませんよね。対抗軸が求められているにも関わらず野党が低迷しているのは、そうした理由が大きいのではないでしょうか。
成し遂げたい目標が明確で、それをきちんと発信する。基本的なことですが、それだけに一番重要なことです。弁舌爽やかに理路整然と大言壮語するより、有権者の目線で実直に語ることの方が、心に響くことだってあるのですから。
最後に非常に現実的な話ですが、選挙資金はあるでしょうか。なるべくお金を掛けないで選挙をしたい!と思っていたとしても、供託金だけで数十万~数百万円掛かります。
実際、選挙の準備から選挙期間中の活動まで含めると、かなりまとまったお金が必要になって来ます。ポスターやチラシ、名刺の印刷代、選挙事務所に選挙カーなどなど。細かく挙げて行くとキリがありません。
資金を節約して、自己資金が数千円で選挙戦を戦った人も中にはいますので、一概にお金があれば良いと言うわけでもありません。しかしそれも、その状況で当選できていたら、という条件付きの話です。
戦国時代の武将・朝倉宗滴の話にも「武者は犬ともいへ、畜生ともいへ、勝つことが本にて候」とあります。候補者は議員や首長にならなければ、どんなに高尚な政策があったとしても何の役にも立たないのです。
別段金権政治を奨励しているわけではありませんが、何をするにしても必要な経費というものはある、ということ。そこを敢えて避けて通っていては、本来の目的は果たせません。
自分で用意できるお金には限度があるでしょうが、支援者からお金という形で支援を受けるのも、政治家として必要な才覚です。
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出馬前の準備のお話し、いかがでしたか。自分が家長だから、家族は自分の言ったことに従えば良い…なんて昭和の時代のような方はいらっしゃいませんか。昭和も終わり、そろそろ平成も終わろうとしているのです。
これから何千、何万という人々に自分の政策をアピールし、支持を得ようとしているのですから、一番身近にいる家族にはしっかり話をして理解を得ましょう。
ここに挙げた以外にも、後援会の主要スタッフをお願いできる方がいるかどうか、など重要なポイントもあります。また様々な関係各所への挨拶回りも必要でしょう。これだけやれば大丈夫!と言うものはなかなかありません。
選挙は総力戦です。出し惜しみをしていては勝てません。あなたの準備は本当に万全だと言い切れますか?